03|応用テクニック / 3D PRINTING
ガンプラ改造に3Dプリンターを使う方法
光造形・必要機材・FreeCAD・出力手順を、実際にガンプラ用パーツを作ってきた経験から整理します。
3Dプリンターを使うと、市販パーツでは作りにくい武器、追加装甲、ディテールアップパーツなどを自分で形にできます。
私自身、最初は3Dデータもプリンターもほぼ分からない状態から始めました。熱溶解積層方式を使ったあと、ガンプラ用の細かなパーツには表面の滑らかな光造形方式が扱いやすいと感じ、ELEGOO Marsへ移行しています。
このページは「何を買えばいいか」だけではなく、データ作成から出力、洗浄、二次硬化、ガンプラへの組み込みまでの全体像をつかむための総合ページです。
3Dプリンターでガンプラに何ができる?
オリジナル武器
トールギスでは、モンハンのガンランスをイメージした大型武器を制作しました。
追加装備
ストライクフリーダムやストームブリンガーでは、既存キットにない装備を追加しています。
ディテールアップ
小さなパーツを同じ寸法で複数出力できるため、装甲面の情報量を増やす用途にも使えます。

熱溶解積層方式と光造形方式の違い
| 比較 | 熱溶解積層方式 | 光造形方式 |
|---|---|---|
| 材料 | フィラメント | UVレジン |
| 得意なもの | 比較的大きな造形物 | 細かなパーツ、滑らかな表面 |
| 表面 | 積層痕が出やすい | 細かな形状を出しやすい |
| 後処理 | サポート除去・表面処理 | 洗浄・サポート除去・二次硬化 |
| 私の使い方 | 最初に導入したが、ガンプラ用では表面処理に苦戦 | ELEGOO Marsへ移行し、ガンプラ用パーツの主力に |
ガンプラ用では光造形を選んだ
最初は熱溶解積層方式のプリンターを使いました。しかし細かなガンプラパーツでは積層面の処理に時間がかかり、目的に合いませんでした。
そこで光造形方式のELEGOO Marsを導入しました。現在は後継機が登場していますが、私が光造形を選んだ理由は機種名そのものではなく、細かな形状と表面を作りやすかったからです。
ポイント:大型ジオラマや大きな構造物と、小さなガンプラ用パーツでは求める性能が違います。目的を先に決めて方式を選ぶ方が失敗しにくくなります。
必要な機材とソフト
| 役割 | 使用してきたもの |
|---|---|
| 3Dプリンター | 光造形方式 ELEGOO Mars |
| 3Dデータ作成 | FreeCAD。初期にはShade3Dも使用 |
| スライサー | ChiTuBox |
| 材料 | UVレジン |
| 洗浄 | 洗浄液と洗浄用容器・機器 |
| 二次硬化 | UVライト |
価格や現行機種は変化が早いため、このページでは特定モデルの価格表ではなく「何が必要か」を中心に整理します。機材を選ぶときは、造形サイズ、解像度、消耗品、洗浄と硬化まで含めて考えます。
FreeCADで3Dデータを作る

オリジナルパーツを作るには、まず3Dデータが必要です。私は現在、無料で使えるFreeCADを中心に使っています。
最初から複雑な武器を作ろうとすると操作で詰まりやすいため、立方体や円柱を組み合わせた小さなパーツから始めました。寸法を変更し、形を組み合わせ、STL形式で書き出せればプリント工程へ進めます。

3Dプリンターでパーツができるまで
STEP 01|作りたいものを決める
武器、追加装甲、ディテールパーツなど、用途と必要な寸法を決めます。
STEP 02|CADでデータを作る
FreeCADなどで形状を作り、STLファイルとして保存します。
STEP 03|スライサーで出力データへ変換
造形方向やサポートを設定し、プリンターが読めるデータへ変換します。
STEP 04|プリントする
造形時間は形状や高さによって変わります。数時間かかることもあるため、途中で造形失敗がないか確認します。
STEP 05|洗浄・サポート除去・二次硬化
光造形では出力しただけでは終わりません。使用しているレジンとプリンターのメーカー指示に従って洗浄し、サポートを外し、UVで二次硬化します。
STEP 06|ガンプラ用パーツとして加工する
ヤスリで面を整えたり、プラ材を追加したり、塗装前の調整を行います。硬化後のレジンは切断時に欠けることがあるため、力をかけすぎないように扱います。
レジンを扱うときの安全
未硬化レジンや洗浄液は、製品のSDS・メーカーの注意事項を確認して扱います。素手で触れない、十分に換気する、保護具を使う、廃液や未硬化レジンを排水へ流さない、といった基本を優先します。
出力したパーツは普通のプラ材と少し違う

初期の頃は3Dデータ自体が粗かったため、まず出力してから通常の改造パーツのように削り、プラ棒を追加して仕上げました。ヤスリは使えますが、硬化したレジンはニッパーで強く切ると割れることがあります。
ガンプラ本体へ取り付ける際は、素材の組み合わせに合わせた接着方法を選びます。私は瞬間接着剤を使うことが多くあります。
3Dプリンターを使った制作例
MG トールギス
オリジナル大型武器を3Dプリンターで制作。初期の試行錯誤が分かる実例です。
MG ストライクフリーダム
バックパックやロングライフルなど、装備そのものを自作した例。
MG ストームブリンガー F.A.
3Dプリンター製の装備を実際の完成作品へ組み込んだ現在の代表例。
小型ディテールパーツ
細かなパーツを複数出力し、ガンプラのディテールアップへ使った実例。
必要な機材は、役割を理解して選ぶ
3Dプリンターは本体だけで完結しません。UVレジン、洗浄用品、二次硬化用のUVライトなど、造形後の工程まで含めて必要な機材があります。
機材を選ぶときは、商品を増やすことよりも「なぜ必要なのか」を理解してから選ぶ方が失敗しにくくなります。このページでは、実際に使用してきた経験をもとに、それぞれの役割が分かる形で紹介しています。
まとめ|3Dプリンターは改造の選択肢を増やす道具
3Dプリンターを導入したからといって、すぐに複雑なオリジナル装備を作れるわけではありません。CAD、スライサー、出力、後処理まで覚えることがあります。
それでも、自分で寸法を決めたパーツを何度でも出力できることは大きな武器になります。まずは小さなディテールパーツから始め、慣れてきたら武器や大型装備へ広げるのが現実的です。
実際の出力工程写真
旧記事に残っていた実作業の写真を、3Dプリンターの工程資料としてこちらへ統合しました。機材そのものより、出力後にどんな状態になり、どんな後処理をするのかを見るための記録です。





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