03|応用テクニック / 3D PRINTING WORKFLOW
光造形3Dプリンターの使い方
ガンプラ用パーツが、データ作成から出力・洗浄・二次硬化を経て完成するまでを実作業で追います。
このページでは、MGストライクフリーダム用の新しい武器を3Dプリンターで作ったときの工程をもとに、光造形3Dプリンターの実際の作業手順を整理します。
機材の選び方や3Dプリンターの種類、FreeCADについて先に知りたい場合は、総合ページから読むと全体像をつかみやすくなります。
今回の流れ
作業は、CADで形状を作る → スライサーで出力用データにする → プリント → 洗浄 → サポート除去 → 二次硬化 → 仕上げ、という順番です。
STEP 01|CADで3Dデータを作る

最初にPCで形状を作ります。当時はShade3DとFreeCADを使っていました。現在はFreeCADを中心に使っています。
ここが最も時間のかかる工程でした。形そのものを作るだけでなく、ガンプラへ取り付ける位置や寸法まで考える必要があります。最初は複雑な物より、直方体や円柱を組み合わせた武器や小型パーツから始める方が進めやすいです。
STEP 02|スライサーで造形準備
3Dデータを作ったら、ChiTuBoxなどのスライサーで造形方向やサポートを設定します。CADで作ったSTLデータを、そのままプリンターへ渡すわけではありません。
サポートの付け方は完成後の表面にも影響します。見える面へ跡を残しにくい向きを考えながら配置します。
STEP 03|3Dプリンターで出力
作成したデータをELEGOO Marsへ読み込ませて出力します。この作例では造形に約7時間かかりました。形状や高さによって時間は大きく変わります。
当時は就寝前に出力を始め、翌朝確認することもありました。ただし長時間造形では失敗が起きることもあるため、現在使っている機種やレジンのメーカー指示に従い、安全を優先して運用します。
STEP 04|出力後に洗浄する
光造形では、出力直後のパーツ表面に未硬化レジンが残ります。使用しているレジンに適した方法で洗浄します。
未硬化レジンや洗浄液は素手で触れず、換気・保護具・廃液処理など製品のSDSとメーカーの注意事項を優先します。排水へ流さないことも重要です。
STEP 05|サポート材を外す


サポートは指で外せる部分もありますが、細かな箇所はニッパーなどを使います。硬化したレジンは欠けることがあるので、一気に力を掛けずに少しずつ処理します。
STEP 06|UVで二次硬化

洗浄とサポート処理のあと、使用しているレジンの条件に合わせてUVで二次硬化します。時間や照射条件はレジンによって違うため、固定値ではなくメーカー指定を基準にします。
STEP 07|ガンプラ用パーツとして仕上げる
二次硬化まで終われば、あとは通常の改造パーツと同じように表面を整えます。サポート跡や積層面をヤスリで調整し、必要ならプラ材を追加して形を詰めます。
この作例でも、データ作成時のミスで何度か出力をやり直しました。3Dプリンターの強みは、失敗してもデータを直して再出力できることです。最初から完成データを作ろうとせず、試作しながら詰める方が現実的でした。
実制作ではどこに使った?
この工程で作ったパーツはMGストライクフリーダムの追加装備へ使用しました。ほかにもトールギスの大型武器、ストームブリンガーF.A.のプロペラントタンクやバズーカなど、用途を変えながら3Dプリンターを使っています。
まとめ|工程を一度通すと3Dプリントが身近になる
最初はCADもスライサーも分からず、ガンプラ制作なのにPCへ向かう時間が増えました。それでも、データから自分だけのパーツが形になる感覚は3Dプリンターならではです。
まずは小さなパーツや武器を一つ作り、データ作成から二次硬化までの一連の流れを経験する。その後に寸法精度が必要な接続パーツや大型装備へ進むと、失敗を減らしやすくなります。