01|基本講座 / AIRBRUSH INTRODUCTION
ガンプラ塗装にエアブラシは必要?
必須ではありません。
ただし、塗装の自由度を広げたいなら非常に便利な道具です。
ガンプラは、組み立てるだけでも十分に楽しめます。最近のキットは色分けも優秀なので、「エアブラシがなければ完成しない」ということはありません。
それでも塗装に興味が出てくると、缶スプレーや筆塗りだけでは難しい細かな吹き分け、微妙な色の重ね方、立ち上げ塗装などを試したくなります。そこで選択肢に入ってくるのがエアブラシです。
結論:エアブラシはガンプラ制作の必需品ではありません。
ただし「自分で色を作りたい」「細かく吹き分けたい」「塗装表現を増やしたい」と感じたときには、できることを大きく広げてくれます。
エアブラシを使うとガンプラはどう変わる?
最も分かりやすいのは、成形色のまま組んだ状態と、塗装した状態の違いです。塗装すると色そのものを変更できるだけでなく、表面の質感や陰影まで自分で調整できるようになります。


塗装を始めると、1体にかける時間も長くなります。下地処理、サーフェイサー、基本塗装、細部の塗り分けと工程が増えるためです。ただ、私はこの「少しずつ完成へ近づけていく時間」もガンプラ制作の面白さだと感じています。
エアブラシだから広げやすい2つの塗装
ソリッド塗装

面全体の色をそろえて仕上げる基本的な塗装です。塗料を何回か薄く重ねながら、ムラの少ない塗膜へ近づけます。
立ち上げ塗装

狙った部分へ少量ずつ色を置き、下地を残しながら陰影を作る塗装です。細かな塗料量を調整できるエアブラシの特徴が生きます。
缶スプレーとエアブラシはどちらがいい?
どちらか一方が完全な上位互換というわけではありません。私は作業内容によって使い分けています。
| 比較 | エアブラシ | 缶スプレー |
|---|---|---|
| 準備 | 機材の接続、塗料の希釈などが必要 | よく振ればすぐ使いやすい |
| 吹く範囲 | 細吹きから広い面まで調整しやすい | 広い面を短時間で塗りやすい |
| 色 | 瓶塗料の調色や濃度調整ができる | 製品として用意された色を使うのが基本 |
| 片付け | 使用後の洗浄が必要 | 比較的手軽 |
| 向いている作業 | 基本塗装、細吹き、立ち上げ塗装など | 広い面、サーフェイサー、部分的な修正など |
例えばサーフェイサーを吹いたあとに小さな傷やゲート跡へ気づき、その部分だけ修正したい場合、缶サーフェイサーで補う方が早いこともあります。エアブラシを買ったら缶スプレーが不要になる、という話ではありません。
まずはガンダムマーカーエアブラシで試す方法もある
いきなりコンプレッサーやハンドピース一式を揃えるのが重いと感じる場合は、ガンダムマーカーを使う簡易的なエアブラシから試す方法もあります。
本格的なエアブラシほど細かな塗料量の調整はできませんが、「塗料を霧にしてパーツへ吹き付ける」感覚を体験しやすいのが利点です。部分塗装やメタリック表現を試してみたい場合には入口として使えます。
最初から高価な機材を揃えることが正解ではありません。
自分がどこまで塗装したいのかを確認してから、本格的なエアブラシへ進む方法でも十分です。
本格的なエアブラシ塗装に最低限必要なもの
| 機材 | 役割 |
|---|---|
| ハンドピース | 空気と塗料を吹き付ける |
| コンプレッサー | 圧縮した空気を供給する |
| レギュレーター・水分対策 | 圧力の確認や水分トラブルの低減 |
| ホース | コンプレッサーとハンドピースを接続する |
| 塗装ブース・換気 | 塗料ミストや溶剤臭を排気する |
| 塗料・薄め液・洗浄用品 | 塗装と濃度調整、作業後の洗浄に使う |
これだけ並ぶと大げさに見えますが、役割を一つずつ理解すれば複雑ではありません。重要なのは、価格だけで機材を選ぶより、自分が塗りたい範囲、作業場所、換気環境まで含めて考えることです。
私が使ってきたエアブラシ機材

私のエアブラシ塗装は、タミヤのスプレーワークから始まりました。その後、より細かな吹き付けができるハンドピースとコンプレッサーへ移行し、現在はタミヤ HGエアーブラシIII スーパーファイン 0.2mmとMr.リニアコンプレッサー L5を使っています。
ただし、これと同じ機材から始める必要はありません。広い面を均一に塗りたいのか、細かな部分吹きをしたいのかで、使いやすいノズル径やハンドピースは変わります。
これから揃えるなら、先に決めたい3つ
- 何を塗りたいか:広い面の基本塗装か、細かな部分吹きまでしたいか
- どこで塗るか:塗装ブースと換気を確保できるか
- どこまで手間をかけられるか:希釈、準備、洗浄まで含めて続けられそうか
実際の希釈・エア圧・吹き方は「エアブラシ基本」へ
このページは「エアブラシを導入するか判断するための入口」に役割を絞っています。実際に塗装を始める段階では、塗料の希釈、エア圧、パーツとの距離、塗料量、吹き方、洗浄まで覚える必要があります。
それらの実践部分は、別ページの「ガンプラのエアブラシ塗装 基本」にまとめました。私が普段使っている0.2mmノズルと約0.1MPaを一つの実例として、実際の作業順に解説しています。
エアブラシを始めた後に読むページ
サーフェイサー
塗装前の下地を整える基本工程から確認します。
瓶サーフェイサー実測
希釈やエア圧を実測値で確認したい場合はこちら。
立ち上げ塗装
細吹きに慣れたら、陰影を作る塗装へ進めます。
まとめ|エアブラシは「必要になったとき」が始めどき
ガンプラを作るためだけなら、エアブラシはなくても困りません。素組み、部分塗装、缶スプレーなどでも十分に楽しめます。
一方で、色を自分で作りたい、面ごとに吹き方を変えたい、立ち上げ塗装のような表現へ進みたいと感じたなら、エアブラシを導入する意味は大きくなります。
機材を買うこと自体を目的にせず、「こんな塗装をしてみたい」と思ったときに導入する。そのくらいの順番が、長く使える道具にするにはちょうどいいと思います。
2 Comments