ガンプラの表面処理とは?
塗装前のゲート処理・ヒケ・ヤスリがけを、実際に制作したMGドワッジやKOG A-Tの記録から解説します。
ガンプラを全塗装するとき、塗料を吹く前に行っているのが「表面処理」です。私が実際の制作で重視しているのは、すべてのパーツを同じように削ることではありません。まず仮組みをして、完成後に目立つ部分はどこか、ゲート跡やヒケ、傷が残っていないか、合わせ目を消すのかディテールとして利用するのかを確認しながら必要な場所を整えています。
表面処理は「全部を完璧に削る作業」ではなく、塗装前に状態を確認して必要な部分を整える作業です。
ガンプラの表面処理とは?
表面処理では、主にゲート跡、ヒケ、傷や凹凸、パーティングライン、合わせ目を確認します。成形色のままでは目立たない部分も、サーフェイサーや塗料を吹くことで見えやすくなるため、塗装前に一度状態を整えておきます。
すべてのパーツを完璧に削る必要はない
私の場合、最初から全パーツを同じ状態まで研磨することはしていません。完成後にほとんど見えない場所と、肩や脚部外装のように光を大きく受ける場所では、必要な処理の程度が違うからです。
私が普段行っている表面処理の流れ
サーフェイサーを吹いたことで初めて見える傷もあるため、問題があれば前の工程へ戻ります。
まず仮組みして表面状態を確認する
MGドワッジでは、最初に全体を仮組みして、広い外装面のヒケや合わせ目、完成後に目立つ部分を確認しました。


ゲート跡・ヒケ・傷を確認する
ゲート跡は段差が残っていないか、ヒケは外装面が不自然に沈んでいないかを確認します。特に大きな外装では塗装後に表面状態が見えやすくなります。

ヤスリは形状で使い分ける
平面やゲート周辺では棒ヤスリ、曲面ではスポンジヤスリを使うことが多いです。詳しい工具は、普段使っている道具をまとめた記事で紹介しています。
実際に使っている研磨材
WAVE ヤスリスティック SOFT-2 #600は、ゲート跡や平面周辺を整えるときに使いやすい番手です。
3M ジグソーパズル型 スポンジ研磨材 極細目 #320〜#600は、スポンジの柔軟性を生かして曲面や丸みのある外装に追従させながら表面を整えるときに使っています。平面を出すスティックヤスリとは役割を分け、形状を崩したくない曲面を中心に使います。
実例|強化型ZZ Ver.Kaでも組立と同時に処理
MG 強化型ダブルゼータガンダム Ver.Kaでも、仮組みと同時にゲート処理を進め、ヒケやパーティングラインを確認しています。キットごとに形状は違っても、「組む → 表面を見る → 必要な場所だけ整える」という考え方は同じです。



ヤスリは何番まで掛ければいい?
私は「必ずこの番手まで掛ければ正解」とは考えていません。軽いゲート跡を整える場合と、大きな表面トラブルを修正する場合では必要な処理が違います。重要なのは、何番を使ったかではなく、次の塗装へ進める状態まで表面を戻せたかです。
合わせ目は全部消す必要はない
MGドワッジでは、横腹のつなぎ目は塗り分けに利用できるラインとして整理し、肩は単色で仕上げるため接着剤やパテで処理しました。

合わせ目は「消す・残す・ディテールとして使う」を完成後の見え方と塗り分けに合わせて決めています。
サーフェイサーを吹いて表面をもう一度確認する
サーフェイサーは塗料の食いつきを助けるだけでなく、表面状態を確認する工程としても使っています。成形色では分かりにくかった傷やヒケが、色が均一になることで見つけやすくなります。
表面確認に使っているサーフェイサー
瓶タイプのMr.サーフェイサー1200は、エアブラシで吹きながら表面を均一にし、傷やヒケの再確認にも使っています。
瓶サーフェイサーの実際の希釈率やエアブラシ設定は、こちらで紹介しています。
サーフェイサー後に傷が見つかったら戻る
KOG A-Tの外装では、サーフェイサー1500を塗装した後の表面が狙った状態になりませんでした。そこで約#600で研磨し、再びサーフェイサーを塗装。それでも改善が足りなかったため、光沢クリアを厚めに重ねて金属色を吹く前の面を作り直しています。


表面処理は一度で終わらせなくても構いません。サーフェイサー後に問題が見つかったら、そのまま塗装へ進まず前工程へ戻ります。
初心者はどこまで表面処理すればいい?
初めて全塗装する場合、すべてのパーツを最初から完璧に仕上げようとすると大きな作業になります。まずは完成後によく見える外装、大きなゲート跡、目立つヒケ、はっきり見える傷、不自然に残る合わせ目を優先して処理します。その後サーフェイサーを吹いて状態を確認し、気になる場所だけ修正する進め方で十分です。
まとめ|表面処理は「削る作業」より「確認する作業」
表面処理で大切なのは、どこを直す必要があるのかを判断することです。仮組みして確認し、必要な場所を整え、サーフェイサーでもう一度見る。問題があれば戻る。この繰り返しで、必要以上に作業量を増やさず塗装前の表面を整えられます。