ガンプラの迷彩塗装とは?
MGドワッジではマスキングを重ねて3色砂漠迷彩を作り、MGゴッグでは立ち上げ塗装の上へ明るいグレーを細吹きして水中迷彩を加えました。同じ「迷彩」でも作り方はかなり違います。この記事では、実際に行った2つの方法を比べながら整理します。
迷彩塗装というと、複雑な柄を上手に描くことが中心に見えます。しかし実際の制作では、柄そのものよりも「どの色をどこに残すか」「どこへ次の色を足すか」を決める作業の比重が大きくなりました。
MGドワッジのようにマスキングで境界を作る方法と、MGゴッグのようにエアブラシで模様を直接加える方法です。どちらも実制作で行った工程だけをもとにまとめています。
迷彩の作り方は、1つではない
色を残して柄を作る
MGドワッジでは、1色目を全面へ塗り、残したい場所をマスキング。2色目を塗ってさらにマスキングし、3色目を重ねました。最後にすべて剥がして3色の境界を出します。
模様を直接加える
MGゴッグでは、立ち上げ塗装で基本色を作った後、基本色より白っぽいグレーを使い、頭・胸・腰回り・スネへ水中迷彩を細吹きで追加しています。
3色砂漠迷彩は「残す色」を順番に決める
MGドワッジでは、本番前にテストピースで2色構成と3色構成を比較し、最終的に3色へ変更しました。使用したのはC19 サンディブラウン、C22 ダークアース、C45 セールカラーです。


1回目のマスキングはサンディブラウンを残す場所、2回目のマスキングはダークアースを残す場所を決めています。塗装順そのものが、完成時の面積比を作っています。
ドワッジで使った3色
サンディブラウン
ダークアース
セールカラー
テスト写真にはC42 マホガニーも写っていますが、本番の3色には含めていません。候補色と実使用色を分けて考えると、後から制作記録を見返したときにも混乱しにくくなります。
曲面へマスキングするときに気をつけたこと


実制作では、湾曲したパーツへ貼るときに折り目を作らないこと、柄が一か所へ偏らないこと、シートの端が浮いていないことを確認しました。最後のセールカラーは、重なったマスキングの隙間へ塗料が入り込まないよう、一度に吹かず薄く数回に分けています。
現在入手できる同シリーズの迷彩マスキングMGドワッジで実際に使用したのはCCMS3-Mです。現在は同シリーズのCCMS4-Mも選択肢として販売されています。
水中迷彩は、立ち上げ塗装の上へ直接描く
MGゴッグでは、グレー部分をブラックサーフェイサーから濃いグレーで立ち上げ、ほかの部分はグレーサーフェイサーから基本色を立ち上げています。その後、頭・胸・腰回り・スネへ、基本色より白っぽいグレーで水中迷彩を追加しました。


水中迷彩を吹いた時点で「もう少し細吹きの方が良かった」と感じています。さらにウェザリング後は、水中迷彩の存在感がかなり弱くなりました。
迷彩の後に何をするかで、見え方は変わる
ゴッグでは、エナメルブラックのチッピング、スミ入れ、ウェザリングマスターBセットのススとサビ、部分的な薄いエナメルブラックのエアブラシ吹きを追加しています。完成時には重量感や使用感が出た一方、水中迷彩は当初より目立たなくなりました。
この経験から、迷彩だけを見て工程を止めるのではなく、その後にウェザリングやトップコートを加える予定なら、完成時にどこまで柄を残したいかまで考える必要があります。
マスキング迷彩と細吹き迷彩を比べる
この2作品から整理した、迷彩塗装の進め方
1. 本番前に配色と柄を試す
ドワッジではテストピースで2色と3色を比較したことで、完成前に方針を変えられました。
2. 色の面積を先に考える
マスキングでは「残す面積」、細吹きでは「模様を加える面積」を意識します。柄だけを追うより、完成時にどの色を多く見せるかを決めた方が整理しやすくなります。
3. パーツ単体だけで判断しない
ドワッジでは一度組んで全体の迷彩密度を確認しています。大きな脚や腕へ柄がつながると、単体とは見え方が変わります。
4. 後工程まで含めて濃さを決める
ゴッグではウェザリング後に迷彩が弱くなりました。完成までに汚しやスミ入れを加える場合は、その変化も含めて迷彩の強さを考えます。
この技法を使用した作品
まとめ|迷彩塗装は、色の残し方と加え方を設計する
MGドワッジではマスキングを2回重ねて3色を残し、MGゴッグでは立ち上げ塗装の上へ明るいグレーの模様を直接加えました。方法は違っても、完成時にどの色をどの面積で見せるかを決めることが重要でした。
また、ゴッグでは後工程のウェザリングで迷彩が弱くなっています。迷彩塗装は柄を作った時点で終わりではなく、その後の仕上げまで含めて考える技法として扱う方が実制作に近いと感じます。

